太古の昔に生きていた生物をこの目で見てみたい――考古学者から映画『ジュラシック・パーク』のファンまで多くの人が抱く夢が、思い掛けない形で実現した。
シベリアの永久凍土で3万~4万年もの間、眠りに就いていた2匹の虫が解凍後に息を吹き返したのだ。
この大発見をしたのは、モスクワにある4つの機関に所属するロシア人科学者のグループ。
米プリンストン大学と協力して行われた研究の目的は、極寒環境で長期にわたって休眠状態にあった多細胞生物の蘇生が可能かどうかを調べることだった。
研究チームは、シベリア各地にある各年代の永久凍土(1年を通じて地中温度が摂氏0度以下の土壌)から300のサンプルを採取。
凍土堆積物から見つかった2匹の土壌線虫を取り出して経過を観察したところ、蘇生に成功したという。
(中略)
ただし、凍結されても生き続ける微生物の存在をもろ手を挙げて歓迎することはできない。
科学専門誌サイエンティフィック・アメリカンに掲載された記事によると、気候変動で永久凍土が溶け出せば、人間にとって有害な生物が現代によみがえる可能性もある。もし数万年前のウイルスが目を覚ましたら......。
『ジュラシック』の教訓は忘れないほうがよさそうだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/4-62.php
シベリアの永久凍土で3万~4万年もの間、眠りに就いていた2匹の虫が解凍後に息を吹き返したのだ。
この大発見をしたのは、モスクワにある4つの機関に所属するロシア人科学者のグループ。
米プリンストン大学と協力して行われた研究の目的は、極寒環境で長期にわたって休眠状態にあった多細胞生物の蘇生が可能かどうかを調べることだった。
研究チームは、シベリア各地にある各年代の永久凍土(1年を通じて地中温度が摂氏0度以下の土壌)から300のサンプルを採取。
凍土堆積物から見つかった2匹の土壌線虫を取り出して経過を観察したところ、蘇生に成功したという。
(中略)
ただし、凍結されても生き続ける微生物の存在をもろ手を挙げて歓迎することはできない。
科学専門誌サイエンティフィック・アメリカンに掲載された記事によると、気候変動で永久凍土が溶け出せば、人間にとって有害な生物が現代によみがえる可能性もある。もし数万年前のウイルスが目を覚ましたら......。
『ジュラシック』の教訓は忘れないほうがよさそうだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/4-62.php
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